「自分は絶対に正しい」と譲らない人に

facebookで政治ネタのグループを管理していたり、時折流れてくる政治にからむネタを見ますが、両者とも頭がコチコチに固まっているように思いますね。

もっと柔軟性をもったほうが、人生が楽に、楽しく生きていけると思いますよ。

ちなみに私は政治の議論は、数行読んで面白くなければそれ以降は読んでいません。

さて、こんな風刺絵がありました。

 

とてもわかりやすい絵です。

お互いに「絶対に正しい」と信じて疑わず、相手は「絶対に間違えている」と勘違いしている。

自分は「正しい」けれども、もしかしたら相手も「正しい」かもしれない。なぜ「相手がそういう答えを出すのか」と相手側に体を回りこんで眺めてみることが大切です。

相手側の言い分もしっかり理解した上で「私は正しい」ではなく「あなたの考え方も理解できるが、こういう理由で私はこちらの考え方を支持したい」という意見表明ならばいいと思うんですよね。

好奇心旺盛な人でいろいろな趣味をもっている人は、きっとそんな感性がある人だと思います。

例えば「トライアスロン」なんて体をいじめ抜くスポーツ、なんであんなものを好き好んでやるんだろう? と、普通は思いますよね。しかし好奇心旺盛な人は、その魅力を確かめるためにやってみてしまう。

いろいろな体験をしてバランスが取れている人は、とりあえず相手の意見を聞いてその理由を確かめてみる。そして自分なりの答えを見いだす。そんな姿勢が必要かと思いますよ。


さて、20年ほど前、縁あって高校1年生の担任をした時のことを思い出しました。

まだ入学して間もない頃、だまし絵 「婦人と老婆」を使って、生徒に実験をしてみたのです。

高校1年生なのでこのだまし絵を知っている生徒はいませんでした。

下の絵は婦人に見えます。

下の絵は老婆に見えます。


ここまでいいですか? これがわからないと先にすすめない(笑)

そして、この2つの絵を背中合わせにくっつけます。

そして教室を半分に分け、片方の絵しか見えないように持って教室の真ん中をゆっくり歩いて見せました。

そのあと、今度はこちらの絵を教室全体に見せます。

そして、これは「婦人」に見える人と「老婆」に見える人がいる。
「婦人に見える人は手を上げて」というと、教室の左側の人がみんな手をあげる。

「老婆に見える人は手を上げて」というと、右側がみんな手をあげる。
※完全には分かれませんでした

そして、生徒はお互いに「どうみてもおばあちゃんだろ」「いやいや、若いだろ」「お前おかしいんじゃないの?」などと意見をいい合う。

そこで最初に見せた2枚の絵を全員に見せてタネあかし。「この輪郭で見れば婦人だし、こっちの輪郭で見れば老婆だよね」といえば、「あっホントだ」となる。

そしてドヤ顔でお説教(笑)

「婦人に見えた人は、まさか老婆に見えるとは思いもしなかったよね。人の意見というのはいろいろあって、自分が絶対に正しいと思っていても、相手は絶対に間違いとは言い切れない。なぜ相手がそういうふうに思っているのか確かめるのが大事だよ。今後、勉強や部活動でいろいろな人とぶつかることがあるかと思うけど、なぜ相手がそう思うのか、よく確かめてから判断をしたほうがいいよ」

たぶん生徒には伝わったと思うし、その後そういう見方ができる人間に育ってくれた(はず)ww。

現役で先生の皆さん、ぜひお試しを。

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