昨日、この記事を読みました。
生態系乱すミノカサゴ駆除ロボ「Lionfish Terminator」試作テストの動画。電極で挟み、感電させて回収
動画は英語で何言っているか私はわかりませんが、ご覧いただいた方が話はわかりやすいかも。
そして「ふざけたこと考えているなぁ。人間は介入するな。開発するならオニヒトデにしてくれ。」とfacebookに書いたらたくさんの人からコメントが。
まぁ「ふざけてるな」という言葉が導火線に火をつけたのだと思いますが。
二つの意見に分かれました。
1つは、人間が介在すべきではない
2つは、この地域(西大西洋)にはもともといなかったので駆除すべきだ
ということ。もともと西大西洋にはいなかったとは知りませんでした。
これについて私の意見は、「1つめの人間が介在すべきではない」です。
「飼育していた生物をあやまって放してしまった」から回収しなければいけないという意見はよくあります。
日本でも池や川にいろいろな外来生物がいるようですが。
もちろん、限られた池や沼でうまく駆除できればそれに越したことはありません。
ただ、今回のミノカサゴのように、そこに適応してしまったら、それはそれで新しい生態系だと思うんですよね。それで生物って世界に広がってきた。
太平洋に普通に見られるミノカサゴが大西洋にいないって、逆に言えば異常ではないですか?
そこで繁殖するのならば、そこが適していたからで、捕食しているスカシテンジクダイなどがいなくなればミノカサゴの数も減るはず。
そこに従来いた種が絶滅するかもしれません。今まで多くの種が絶滅してきました。
けれども、それにより、世界に生物が広がり、新種が増えたとも言えると思うのです。
私の意見は、「人間が自然に手を入れるとロクなことがおこらない」派です。
石垣でもサトウキビの害虫駆除のためにオオヒキガエルを外からもってきて失敗したりしていますが、言いたいのは「もう増えてしまったのはしょうがない、ほっとけ」ってことです。うちにも雨が降ると姿を現しますが、迷惑をかけられているわけではないので、ほっといてます。
「石垣島オオヒキガエルの捕獲大作戦」とかやっていますが、私から言わせたら愚の骨頂です。(久しぶりにこの言葉を吐いたな)
とにかく自然の中で人間はもっと謙虚に生きなきゃいけないんですよ。
自然界を操ろうなんてもってのほか。しかもオオキヒガエルの場合は環境省が主導とか。環境の本質がわかっていないのでは?
石垣でもこのまま自然に任せていたら、次にオオヒキガエルの天敵が現れて一気に数が減るかもしれませんよ。そうしたらまたサトウキビがやられるかもしれませんが。
百年単位の話で。
石垣はオニヒトデの問題もありますよね。これも駆除を頑張っていますが、「その前に赤土流さないほうが先だろ」と思うんですよね。環境省がやるとしたらそこでしょ。
石垣空港への2車線パイパス道路の工事が始まった(?)ようですが、その予算でまるまる赤土対策してくれたほうがよほど有意義なんですが。
というかその工事でまた赤土が流出するような…
赤土問題が解決されて海をきれいにしたほうが、長い目でみればきれいな海のキープがよほど数十年にも渡って観光客を呼び込める大きな資産になると思います。
さて、話はだいぶそれてしまいましたが、「適者生存でもう自然に任せちゃいましょう」というのが私の意見です。
この記事は疑問な点がいくつもあります。
近年、世界中の海で爆発的に増えているとされるミノカサゴ。背びれには毒を持っており、うっかり触って痛い思いをしたダイバーも多いはずです。また食欲旺盛な魚であるため生息海域周辺の生態系への影響を乱し、貴重なサンゴ礁減少の原因になるとも懸念されています。
・世界中に爆発的に増えているなんて誰が言った?
石垣島のダイビングポイント「ミノカサゴ宮殿」なんてミノカサゴいなくなったよ。
・うっかり触って痛い思いをした
いるとは思うけど、だからって駆除しようという考えに結びつけるのはおかしい。あんたが潜らなければ済む話。
・生態系への影響を見出し、貴重なサンゴ礁現象の原因にもなる
ミノカサゴの数とサンゴの影響は限定的では。例えば海水温上昇に比べれば間違いなく1%以下でしょ。
RISEはもしLionfish Terminatorが完成して世界に普及すれば、増えすぎたミノカサゴの数をコントロールして、自然の生態系への悪影響を食い止めるのに貢献できるだろうとしています。
・まず、こんなもので、全ダイバーがこれを持って入ってもコントロールできるとは思わない。
・世界に普及って、いままであたり前にいた太平洋などの地域にこれは使ってほしくない。
・例えミノカサゴの増加があったとしてもそれが悪影響かどうかはわからない。
と思います。
結論
「人間は自然をコントロールしようと思うな」
です。