少年消防クラブって知ってます?
自分も取材で初めて知ったんだけど、石垣島は昨年発足。だから、まだノウハウの蓄積が少ない。
小学5年から中学2年生まで、石垣市は20人参加している。
沖縄県ではまだ名護市と伊平屋村と石垣市しかない。
全国には4,300もある(とすると、1都道府県に89もある計算)。
目的は、児童・生徒に消防・防災についての知識を身につけさせ、将来の地域防災リーダーの育成につなげ、大規模な災害時に備えること。ちゃんと制服を貸与してくれる。
それでデイキャンプというのがあって、炊き出し訓練(カレーづくり、はんごう炊飯 )、初期消火訓練、ロープの結び方、防災マップづくりなどがあり、それに参加する様子を取材した。
けっこうカブスカウト、ボーイスカウトに内容はかぶる。
指導する人は現役の消防士さんでもちろん体育会系。そして規律を重んじ、一つ一つの動作も消防の人たちに準じた行動をさせる。屋内では帽子をぬぐなど。
この写真は、「右向け、右」「前へすすめ」みたいな感じだけど、それを見ていた自分の感想は、
「今はそんなことしなくていいんじゃない?」
って感じだった。
せっかく応募してきてくれたのに、小学生くらいから、そんな体育会系の動きやらされたら、拒否反応おこしそう。
それよりも、楽しくカレー作ったり、ロープ結びをしようよ。
消火器を使う訓練だって、子供たちはすごくとまどっていた。一つ一つの手順がちゃんと順番通りできているか。言葉が間違えていないか。手順より、火を消せればいいじゃん。使い方を知ってもらえばいいだけ。リアルな現場ではもっと流れるような動きが要求されるのでは?
とにかく、経験させるほうが大事。自分はボーイスカウトで学んだもやい結びだけは体で覚えていて、今でも使う。ヤギのユキちゃんの首元のロープもこれで結んでいる。ぜったい外れないから。脱走するのは違う理由(笑)
そういう、とにかく「体は覚えている」は大事だよ。
あとは登山などをして、「困難を乗り越える楽しさ」みたいなもの。
目的は、将来大災害があった時に、率先して、「それならまかせて」と言える人を育てることなんだから、いろいろな経験をさせることが大事。
楽しく学ばせないと、今の子どもだと体育会系の指導では「そんなのだるい」でいやになってしまうような気がするんだよなぁ。
もう少しゆるくいきましょうよ。
それよりも気になったのが、計画。時間配分の甘さ。調理道具をまず洗わせ、マキで火を作り、はんごう炊飯で米をたき、ニンジンなどの材料を切り、カレーを作らせる、準備、調理、食事、片付けをたった2時間10分しかとっていない。
ちなみにライターを使えない子がいた。職員が変わっていたが、それこそ、教えるところでしょ。いかに効率よく、炭の状態まで持って行くことができるか、火の扱いがうまくなるスキル、大事だと思います。
案の定、予定より2時間も遅れた。4時間かかった。その過程を2時間で見積もった甘さは、非常事態に取り返しのつかないことにつながる。
とても重要な時間感覚のはずだ。
石垣市消防本部は、タイムスケジュールどおりに事が運ぶようにマネジメントする訓練が必要だ。
「初めて」とかは言い訳。
2時間遅れとかありえないから。イベントのスケジュールとかは。
計画の段階で「2時間10分で食事の工程終わらせるのは無理でしょ」とツッコミが入る職場でないと。
(自分は予定表を見た時、このスケジュールだと、すでに火はおこしてあって、野菜などはカットされていて、さとうのごはんを使うのかなと思っていた。自慢だけど石垣島一周ツアーで5時に空港と言われれば、全工程を終わらせ、5時プラマイ5分以内に空港に着く)
子供たちの規律より、そういう時間感覚を磨くこと、大事かと思います。
もう石垣島で取材することはないので思ったことを書かせていただきました。