
もやもやするので文章にする。
こちらの記事を読んでいただきたい。
来訪者数上限設定へ 世界自然遺産
ひっかかったのは、最後の段落。
年々増加するガイド事業者については、新たなツアー形態への対応のほか「石垣島から効率重視で送客し、西表のフィールドをレジャー施設のように利用している業者がいる。島の文化や暮らしなど理解が深まらず世界遺産の趣旨から外れている。地域に金も落ちず、島で暮らす小規模ガイドの事業継続が難しくなるのではないか」として持続可能な観光のあり方を危惧する声も上がった。
https://www.y-mainichi.co.jp/news/39240/
違和感を感じるのは次の4点。
石垣島から効率重視で送客し、西表のフィールドをレジャー施設のように利用している業者がいる。
石垣島の業者いるのかな? いるとしてもわずかでしょう。そんな恐るに足りないかと。
効率重視はどういう意味かわからないけど、効率は大事。
また、疲労度からいっても、石垣島から日帰りで楽しむにはちょうどいい内容。2日連続で遊ぶのは若くないと無理。
ある意味、西表島観光はレジャーという見方もできるのでは。SUP、シュノーケルなどレジャーというカテゴリーではないか。島全体が「レジャー施設」という味方もできるのでは。
西表島のガイドさんもレジャーガイドにみんな広告だしているでしょう。
島の文化や暮らしなど理解が深まらず世界遺産の趣旨から外れている。
西表島の業者を使っても、ふつうにカヤックツアーなどで島の文化や暮らしまでは伝わらないと思いますが。
たとえ西表島に宿泊したとしても、行事にでも参加しない限り、島の文化や歴史など、なかなかそこまで踏み込むことはできないのでは。
世界遺産の趣旨は
世界で唯一の価値を有する遺跡や自然地域などを人類全体のための遺産として損傷又は破壊等の脅威から保護し、保存し、国際的な協力及び援助の体制を確立すること。
世界遺産条約の誕生
レジャーといっても、別に損傷行為、破壊などをしなければ、最低限の負荷ですむはず。
地域に金も落ちず、島で暮らす小規模ガイドの事業継続が難しくなるのではないか
石垣から行くのだって、現地で車借りたり、ガソリン使ったり、船を利用したり、売店に寄ったりお金はおちる。現地の観光ガイドには落ちないが。
ただ、西表島も大手の観光会社から独立する人も多く、入島制限などがあれば、そのしわ寄せは小規模ガイドが受け、稼ぎは少なくなるのは明らか。それを石垣島の業者のせいにするのは無理がある。
というモヤモヤでした。最後の段落は、記者がまとめたものなので、会議で発言されたものを集約したにすぎないと思いますが、なんか石垣島を目の敵にしたような感じが行間からうかがえる。
目の敵にするのはそこじゃないでしょう。
例えば、団体観光客。観光バスで舗装された道路を移動し、仲間川遊覧して、由布島、西表野生生物保護センターを観光して帰る。それで「西表島に行ってきた」という事実はあるけど、本当の西表島の素晴らしさは何もわからない。
次から次へと現れる見たこともない生物との出会い。沢の水に足をつけた感覚。昆虫やヒルなどに体を刺されたりした痛みなどが本当の西表島を知るきっかけとなるのではないだろうか。
もちろん、全員に「トレッキングしろ」などとは言えず、お年寄りでもなんとか西表島観光を楽しんでもらうには、そんな安全な観光ルートも必要だろう。ただ、体が動く若者には、ぜひともアクティブに西表島で「いつイリオモテヤマネコが現れるかわからない」ドキドキを感じながら、山の中に入ってもらいたいという願いはある。
さて、西表島の観光業者にぜひともしてもらいたいことがある。
それは幹線道路わきの除草だ。
本来は、国や県などの仕事かもしれないが、期待できない。
とにもかくにも西表島の一番の「観光資源である、イリオモテヤマネコ」をこれ以上1頭も交通事故に合わないように対策してほしい。
これは、弱ったイリオモテヤマネコが道路でうずくまっている映像からキャプチャしたものだが、路面すれすれでかなり危険だ。

ここまでヤマネコが道路に出て来る可能性があるのだ。気が付かない車がすごいスピードで通り過ぎで行く。
こういうことがないように、こまめに除草できないものだろうか。例えいたとしても、「路肩にヤマネコがいる。注意しよう」と判明できる状態にしておくことで、交通事故を少なくできるだろう。

たまに除草したニュースを見るが、それでは少なすぎる。
例えば、週に一回程度、夕方の数時間でも道路清掃の日にする。
業者の規模、例えば従業員数や、受け入れ観光客数に合わせて、強制的に○人は、掃除に参加してもらう。参加しない業者は資格取消くらいしてもいいのではないか。または参加できない場合はお金をだし、ビバの歯や油を購入する費用の一部にするなど。
そういう話し合いをこの観光管理計画ではすべきではないだろうか。
年間を通して、常に路肩がきれいな状態になるよう、島をあげて道路環境の保全に取り組むべきだと思う。
できるかぎり舗装して雑草がはえなくするのが一番楽だが。
本で読んだのだが、以前、上原と大原を結ぶ道路はなかった。だから、島は二分され、東部、西部という呼び方がされる。
この大きな2つの集落を結ぶ道路ができることを島の人は熱望し、工事がはじまったところで、イリオモテヤマネコの発見があり、学者から「道路を作ってはイリオモテヤマネコの生態に大きな影響を及ぼすのでだめだ」と中止を求めたという。
しかし、背に腹は代えられない島民は「だったらヤマネコを絶滅させてやる」と言い放ったことがある。
こういう歴史をガイドの人は話すのだろうか。こういう「歴史」の説明は重要だよね。
さて、幸いなことにヤマネコを一斉駆除せず、道路もできたわけだが、今の時代になってようやく、西表島は「イリオモテヤマネコ様」のお陰で世界自然遺産の仲間入りができ、多くの観光客が来島することになる。
島の一部の人だけかもしないが、潤うことになった。
上原便が欠航の場合、大原からマイクロバスなどで希望の場所に連れて行ってもらうことができる(これはすごいサービスだと思う)が、その運転手さんがめっちゃスピードを出すのでたまげたことがある。
「昼間だからヤマネコはでてこない」という理屈は通じない。
とにもかくにも西表島は国の天然記念物でもある、イリオモテヤマネコ、カンムリワシ、セマルハコガメ様たちが道路によく出てくるのだから、スピードを出さない運転を徹底してほしい。
観光客のレンタカーのほうがよほどヤマネコを探しながら車を走らせるので制限速度を守っている。島の人が観光客に「レンタカーは速度を守れ」というのならばわかるが、逆の現象になっているのはいかがなものか。

こういう会議をするとき、石垣島の業者、そして私みたいに石垣島や西表島に住んでいて、観光・レジャーで西表島を楽しむ人の立場がまったく無視されている気がする。本来ガイドがいなくても楽しめるよう整備するのがふつうではないか。日本で初めて世界自然遺産登録された、屋久島を参考にしてほしい。
「ご自由にどうぞ」ということならばこれまで通り行かせていただくが、もうピナイサーラの滝などは個人では行けなくなるのかな。残念です。
竹富島は入島税を導入した。ただ、自動券売機に気がついた人だけが買える。そこで、提案したいのが、船に乗る人から直接集金する形だ。
列を作っている人で、その島の住民でない人から、どんどん徴収する。
西表島を「大きなレジャー施設」と考えれば、1,000円くらい惜しくない。おそらくすごいお金になる。
集金する人の着服が心配だが、2人体制などにして、できるだけ不正がおこらないようにする。
集めたお金は、先にあげたように、道路脇の雑草除去、コンクリートでおおう費用、山の中の整備などに使えばいい。
例えば、ゲータの滝にしても、入り口が一般にはわからない。
滝までの経路もたくさんあって、どこの道がいいのかわからず、いくつかの道ができている。だから山が荒れる。ちゃんとルート表示しておいて、「このルールだけ通れ」とすれば、それこそ世界自然遺産の趣旨、損傷又は破壊等の脅威から保護をすることができる。
ガイドがいない場合の安全性について
果たして救命措置の研修を受けたから、事故は防げるのかといえば、そうともいえないだろう。
参加する人の資質による。基本、ふだん山登りなどしない人が多くの割合で参加するのだ。いくらガイドが気をつけても怪我する人は怪我するだろう。
もしもの時、例えば、一人が足の骨を折った時など、他のパーティのガイドが連携して対応するとは思うが、ガイドがいないパーティに対しても「ガイドをつけないお前たちが悪い」と無視したり、おこったりするのではなく、連携できるよう、確認をしたのだろうか。そのあたりが気になる。困った時はお互いさまだ。
昨年、大見謝ロードパーク近く、大見謝川で事故が起きたようだが、携帯の電波が入らない場所なので、通報に手間取ったらしい。町議会で議題にあがったらしいが、一般の利用者から見たらその後ぜんぜん変化がない。
せめて、「スマホの電波は、こちらがわ、何キロ先の○○あたりならばつながります」などと案内板を付けてもいいのではないか。
別に何千万円かけて、基地局作って電波を通せとはいわない。ただ、そんなに費用をかけなくても連絡がとれる手段は何かあるのではないか。電柱はあるのだし。
数年すれば、楽天モバイルが衛星で電話が使えるようになるし、スターリンクも今は沖縄は無理だが、いずれ衛星でインターネットができるようになるだろう。
ということで昨今の西表島事情、もやもや感を解消してみました。